文: ツネおにいさん
(この文章は2017年02月に行われた自主公演の振り返りです。)
どこまで話を戻しましょうか・・・。
2015年9月、クッキーハウス三人で東京まで聞きに行った鍵盤ハーモニカのイベント。
そう、この頃はまだクッキーハウスは「三人」だと思っていました。
煌びやかなステージ上でそれぞれの「鍵盤ハーモニカ」を綴るアーティストたち。
その演奏はもちろん素晴らしかったのですが、それと同時に私たちが感じたのは
「我々クッキーハウスが鍵盤ハーモニカ(やリコーダー)を通じて一番伝えたいことは、これではない」
という違和感でした。
当然ながら優劣を問うつもりもありませんし、
アーティスト各々の信条を肯定こそすれ否定はしません。
ただこの日を起点とした違和感が今回の「やってみようおんがくかい♫」へと
真っ直ぐに繋がっていたことは、確かです。
そんなクッキーハウスの想いをシンプルにアウトプットしたのが
2016年8月、東京にて開催した自主公演でした。
「楽器や音楽そのものに優劣はない」ことや
「身近な楽器を使って、こんな風に楽しめる」こと、
そんな「クッキーハウスとして伝えたいこと」を純粋に表現した自主公演でした。
ただ、そういう意味ではクッキーハウスはまだ「三人」です。
そして2017年2月。
我々が「身近な楽器を使って音楽を伝えること」にまつわる違和感
を感じてから1年5ヶ月。
それこそ優劣ではないのですが、今回の「やってみようおんがくかい♫」では
「自主公演において自分たちでしか伝えられないことを押し出す」のではなく、
「自主公演という枠組の中で、どれだけ『みんな』で音楽と、
そして『やってみよう』を、体現・体感出来るか」
に力を注ぎました。
そう、「伝える」ではなく、
「やってみよう」なのです。
今回の自主公演、事前告知などではあくまでも説明のための方便として
「門下生による発表会」や「スペシャルゲストとのコラボ」
そして最後は「会場全体での大合奏」という表現をとりましたが、
実は全部まとめて「クッキーハウス」なのです。
今回のライヴを通じて
「ああ、音楽ってこういう楽しみ方もアリなんだな」とか
「楽器って、音楽を楽しむためのツールだったんだよな!」
と感じていただけた皆様。
そんなあなたはもう「クッキーハウス」です!
そう、クッキーハウスは、もう「三人」ではありません。