【補足】このページはコンテンツ発表当時の文章を2020年8月ウェブサイト更新に伴い再編集したものです。基本的には当時の表現を保持していますが販売価格やリンクなどは一部削除しています。
【制作スタッフ】
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- リコーダー編曲・総監修 小西恒夫
- ギター編曲&伴奏音源演奏 小野洋平
- ピアノ編曲&伴奏音源演奏 杉本 徹
- リコーダー演奏(参考音源) 小西恒夫・嶋田三和子
【付録音源CD トラックリスト】
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- 風の伝説 「風の谷のナウシカ」より
- 君をのせて 「天空の城ラピュタ」より
- 風のとおり道 「となりのトトロ」より
- となりのトトロ 「となりのトトロ」より
- 海の見える街 「魔女の宅急便」より
- もののけ姫 「もののけ姫」より
- あの夏へ 「千と千尋の神隠し」より
- いつも何度でも 「千と千尋の神隠し」より
- 人生のメリーゴーランド 「ハウルの動く城」より
- ひこうき雲 「風立ちぬ」より
(トラック 11.から 20.が同順で参考音源となります。)
この楽譜集に「ちょっと大人の」と付けた訳
(文:小西恒夫)
2018年8月1日、クッキーハウス満8歳の誕生日に
楽譜集「リコーダーで吹くちょっと大人のスタジオジブリ名曲集」
が発売されました。
ちょっと長いタイトルですが、私は相当覚悟を持って名付けました。
昨今、巷では「大人の○○」という言葉をよく耳目にします。
それぞれ意図があって、そのようにネーミングされているのでしょう。
他の方がどのような意図・覚悟でそうしているのかを、干渉は出来ません。
「大人っぽい・子供っぽい」もしくは「大人向け・子供向け」
といった分類は、あって然るべきなのでしょう。しかしながらそれは、
やがては先入観(ステレオタイプ)の原因になる・・・かも知れません。
以下、この楽譜集巻頭の挨拶「はじめに」に記した文章を一部転載いたします。
(ちなみに以下の文章の執筆時期は2018年4月です。)
(略)リコーダーは「親しみやすい楽器」として広く認知されています。
しかしその割には大人の方が気軽に楽しんでいる、という現況にはないように感じます。
何故でしょう?「どうせ子供のやる、大したことない楽器だろう」もしくは
「折角ならカッコいい楽器がしたい!」といった既成概念に左右されているのかもしれません・・・。
ところがどっこい!リコーダーは親しみ易いだけではなく、とっても素敵な楽器です。
むしろ手指も成長し、スキルや知識も身ににつき、人生の酸いも甘いも経験してきた
「大人にこそ、ちょっと(もう一度)」手にとって欲しい楽器なのです。
この本は演奏者自身が吹いて楽しめることは勿論、聴いてもらっても楽しめる、
つまり「鑑賞用」としても十分成立するように制作いたしました。
「ちょっと大人」というのは、「子供の見本」という意味でもあります。
小学校等における担任の先生、音楽専科の先生、もしくは導入講習の派遣講師の先生方にも
是非ともこの本をお使いいただき、子供たちの前で、リコーダーの魅力を存分に披露してあげてください!
「ちょっと大人」は「背伸びした子供」とも言えます。
子供の可能性は無限大です。にも関わらず、リコーダーを消費物のようにしてしまっているのは、
むしろ大人の価値観・教育方針に原因があるのかもしれません。
小学生から見た「ちょっと大人」、中学生や高校生へとシームレスに繋がっていく音楽的展開が、
あまりにも少ないのではないでしょうか?
鍵盤ハーモニカやリコーダーから「卒業」するかの如く軽音楽や吹奏楽に移行(志向、嗜好?)
していく現況は、考えてみれば不自然でさえあります。
この本がきっかけとなり、
「リコーダー大好き少年少女たち」がそんな状況を変えていってくれたらなぁ!(略)