『BOWプロジェクト』8週目です!
どんな楽器でも共通して言えるのが、
力任せに音を出すのは好ましくないという事です。
鍵ハモも同じで、私が最もこだわっている点でもあります。
その理由としては、鍵ハモを力任せに吹くと、いわゆる「子供が吹いた時の音」になるからです。
別にそれがダメというわけではないのですが、自分が思う鍵ハモらしい音楽には適していません。
また、そういう音を出す事で「子供の使う楽器」というイメージをさらに強めてしまうからです。
鍵ハモの繊細で優しい音色は、表現の幅をグッと広げ、決して「子供が吹く」だけではない
「れっきとした楽器」だと言える大きな要素のひとつだと思います。
さて、ここからは奏法の話です。
鍵ハモで弱い音を出すのは、たいへん難しいです。
弱く出そうとするあまり、ハナから音が出なかったり
伸ばしていても途中で途切れてしまったりします。
皆さん色々と工夫なさってると思いますが、
ここでは「トオル式」の弱い音の出し方を公開します。
↓下図は口元の断面図です。
このように、唄口の下の部分に下の歯を当てて
空気の通り道を半分くらいの狭さにしています。
(※唄口を噛んでるわけではありません。)
これにより抵抗が増すため、吹き込む息の量をさほど気にせず、しかも一定の圧力で、弱く長い音が吹き続けられるのです。
この状態でも強い音は出せるので(むしろいい感じに)特にポジションをチェンジする必要はありません。
唄口を長く使っていると、歯に当たる部分が削れてきて
どんどん自分の口の形にフィットしてきます^^
逆に新品の時の吹きにくさは半端ないです^^;
いかがでしょうか?
「知ってた」とか「自分はこうしてるよ」などなど、
弱い音についての情報があれば、ぜひ聞かせてください!
では、そんな鍵ハモの繊細で優しい音色の世界に、
この『もういいかい』という曲で存分に浸ってください♪
(文責 杉本徹)